東京のお鮨屋さんのYouTube撮影と運営をしておりますが、思うように伸びておりませんので、ご意見伺いたくメールさせて頂きました。

営業中の様子をお客様が映り込まないように、カメラ3台で撮影しております。

・GoPro hero11(大将の手元)
・GoPro hero11(板場俯瞰)
・iPhone14proMAX(厨房での調理の様子)

そして、このチャンネルで私たちが見せたいのは、魚愛、鮨愛溢れる大将の説明がおもしろいので、大将にzoomF2をつけて音の収録もしております。
それらを少し編集して、週に1度のペースでアップしております(これを書いている時点で6動画アップ済み)。
海外の人にも見て頂きたいので、YouTubeの字幕機能を活かして業者に翻訳を依頼し、大将の説明を英語含む15ヶ国語で見られるようにもしております。
考えられる伸びない原因としては、基本的にコース料理(つまみ5~6種類、にぎり10貫程)ですので、週一アップだとメニューがほとんど同じため画面の変わり映えがしないことなのかなと思っております。
そこで、今後は営業中の様子をベースにして豊洲市場での仕入れの様子や開店前の仕込みの様子、さらに漁や酒蔵、農家さんの訪問もvlogで撮影することも検討しております。
コツコツ続けていくことが、大事なのは承知しておりますが、人気のお鮨屋さんというメリット(食材)を活かして、高城さんでしたらプロデューサーとしてクリエイターとして撮影を含めてどのように運営(料理)されますでしょうか?

【 A 】
拝見したことがない上に滅多に鮨を食べませんので、あくまでも推察でお答え申し上げます。
たぶん物語がなく、キャラ頼みなのが原因ではないでしょうか。
どんなに知名度がある良い俳優でも、脚本が良くなければコンテンツとしての魅力は半減してしまいます。
企画、脚本、キャスティング、撮影、演出、音楽、編集、配給配信、宣伝等を通じてこの世界全体を作るのが、貴君の仕事です。
そして、なぜその鮨屋なのでしょう?
人気店だからでしょうか?
鮨はパーソナルオーダメイドで作るスーツの仕立てと似ており、カウンターに並んだ客と話しながら、個々に合わせる作れるのが最大の魅力の料理です。
例え人気でもデザイナーの世界を押し付ける「吊しスーツ」とは、根本的に異なるのです。
東京の店でも関西からの来訪者には、その人が好むだろう味を提供するのが、良い鮨屋の基本です。
一方、最近の表層的人気の鮨屋で見かけるのは、同時刻にはじまるおまかせメニューしかない店で、味や見た目はよくても、これでは「吊しスーツ」と同じです。
同じネタでも客によって包丁を変えるのが本物の鮨屋の特徴で、最低4本は使い分けます。
つまり、どんなに「魚」に詳しくても、目の前にいる「人間」を理解することが乏しければ、良い鮨屋になることはできないのです。
続いて「魚」ですが、良い鮨屋は豊洲から仕入れるだけでなく、直取引以外にも川崎や横浜から仕入れます。
横浜の市場は、東京湾のなかでも横須賀や小柴の魚に強く、川崎には相模湾産の魚が多く入ります。
当然、仲卸との信頼関係も大切です。
これら「仕入れの様子」を、ただ映すだけでは面白みがありませんが、なにより大前提として、その鮨屋は本当に良い寿司屋なのか疑問です。
「メニューがほとんど同じ」というのが、正直、信じられません。
魚には「旬」というのがありまして、これは産卵に備えて栄養を蓄えた時期を指し、ピークは二週間程度で、手前を「走り」、後を「名残り」といいます。
特に「走り」の時期は、季節を早どりして顧客に喜んでもらうのが鮨屋の見せ所なんです!
江戸で真鯛を提供するなら、木場のほうから木の香りが漂う4月一週目だけが「走り」です。
マコガレイなら、6月10日前後。
ただし、例外が小肌と穴子です。
このふたつに関してだけ、他とは違った仕事が求められ(主に塩の打ちかた=淡雪かぼた雪か)、あとは旬より少し早い「走り」を提供するのが、鮨屋の「粋」なのです。
また、現代の鮨屋のノウハウで、大切なのは気候変動です。
サワラは、少し前まで佐賀が一級品でしたが、いまは秋田まで北上
これも刻一刻と変わりゆきます。
かくありまして、クリエイティビティはさておいても、毎週同じメニューを提供するような鮨屋を選んだ貴君の問題が大変大きいと思いますね、他人の評価とキャラ優先してしまった。
もっと徹底的に「鮨」そのものを取材してから仕事をはじめましょう。
ちなみに、天皇陛下に献上する際には、神道特有の握り方があります。
これを知ってるかどうかで「鮨愛」がわかり、また、本物の職人は外出時に手袋をしていますので一目瞭然です。
「コツコツ続けていく」前に、どうか一度リセットを。
その後、本物の鮨屋を見極め、大将のキャラに頼ることがない面白い鮨動画を作りましょう、例えiPhoneだけでも。

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高城さんが金沢で飲食店をするとなれば、どんなお店にしますか?
今は固形物を食べることがほとんどなくなったとのことなので、究極の流動食を謳う怪しいスープ屋さんとかでしょうか?

【 A 】
僕が固形物を滅多に食べなくなったことと、ビジネスとしての開業はまったく別の話しです。
だからといって、わかっていても不健康な飲食を出すような店づくりのお手伝いは致しません。
そこで、「血糖値があがらない王道の金沢鮨」を提供する一店にするでしょう。
一般的に鮨は健康的だと思われているかもしれませんが、実はシャリには砂糖を相当混ぜておりまして、3合のお米に対し50グラム入れることも少なくありません。
でも、砂糖を入れなくても十分おいしい鮨を提供できる方法がいくつもあるんです。
昨年から今年にかけて、丸の内から銀座に長期滞在していた際、フリースタイルリブレを装着し、かなりの数の鮨屋をまわって徹底研究しました。
「血糖値があがらない王道の金沢鮨」。
美味しい上にメチャ健康的です!

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いつも真摯な情報発信ありがとうございます。
有益な情報もそうですが、何より高城さんの現実から目をそらさず、それでいて最大限前向きに生きようとする姿勢にいつも感化されています。
これから厳しいことが沢山起きると思いますが、逃げずにやっていきたいと思います。
さて質問です。
コロナ後、飲食店はどういう風に変わっていくべきと思いますか?
非デジタルで高い在庫リスクを抱え、止まれない事業の最たるものとして今最も煽りを食っているのが飲食業だと思います。
大半が死滅していくと思うと大きな損失でとても悲しいですが、逆に相応のチャンスも眠っていると思います。
今後健康という機能と心の豊かさを食を通して提供していきたいと考えていますが、
その形態を早いうちから考えたいと思い質問いたしました。

【 A 】
いまでこそ、Uber Eatsが席巻していますが、もともと江戸時代には「岡持ち文化」がありました。
「岡持ち」とは、飲食店が出前に使う木やアルミニウムの箱のことで、
「岡」は「外(ほか)」が、訛ったものが語源です。
これが、蕎麦屋や寿司屋の基本ビジネス、つまり出前が売り上げの大半だったんです。
これ以前の寿司屋は、屋台ともいうべき慳貪(けんどん)食で、その当時の名残が、白木のカウンターとして、いまも残っています。
しかし、気がつくと寿司屋は、本来の文化を見誤ります。
数万円もする上に、不自然極まりなき全員同じ時間に食事をはじめる軍隊方式で自由度の低い高級鮨屋が、金融緩和とともに蔓延りました。
僕はこの手の店に、どんなに美味しくても、自ら進んで出向くことはありませんでした。
例外なく、どこも客層が悪い。
一方、とても美味しいのに、顧客のニーズにあわせて出前をやってるような寿司屋は、いまも活路を見出せています。
前者は、人手や食材ロスをはじめ、言い訳は山のようにあると思いますが、
最後は「こだわりという名のプライド」が捨てきれず、その証左は不動産価格が高い「一等地に出店」という態度に見て取れます。
他方、後者は、おいしい寿司を提供するにあたり、懐具合いも含め、顧客を大切に考えています。
このような「寿司屋の考え方」に見るように、今後、生き残るかどうかの勝敗は、実は、新型コロナウィルス感染拡大前に決まっていたのです。
今年、なにもしなければ、30%以上の飲食店は、淘汰されるでしょう。
また、僕なら、出前やテイクアウトだけではなく、シェフがどこかに行くことも考えます。
それは、皆さんのご自宅に限りません。
すでに、ひと夏だけ北陸の白山山中で有名シェフが営む「ポップアップ業態」のようなレストランもあります。
今後、ほとんどの人々が以前のような感覚に戻らないことから、散々お話ししてまいりました「圏外への移動」が、時代のキーワードになるでしょう。
それには、飲食も含まれ、また、多くの人が「あたらしさ」を感じるはずです。
昔の阿夫利山のふもとにあった「阿夫利」のように、美味しい水のそばで期間限定で特別なラーメンを提供すれば、世界中から人が集まる時代になりました。
これから飲食業は、あたらしいステージに突入しますので、理解ある人たちにとっては、面白くなりますね!


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都内在住32歳男子です。
会社員をしていますが、副業でそれ以上の収入があり、特にやりがいもないため、そろそろ退職予定です。
会社に使っていた時間が開くため、以前から興味があったスキルとしての寿司職人の道を視野に入れました。
東南アジアで働いたこともあり、今後も海外生活もしたいと考えています。
寿司職人知り合いもいるため、バイトからスタートさせてもらえるかもしれません。
高城さんが今から寿司職人を目指すなら、どんな寿司職人を目指しますか?

【 A 】
もし、お金に余裕があるなら、素晴らしい!と思える鮨屋の大将に通って通って&頼み込んで、コネをわけてもらいましょう。
実は、鮨屋は握りの技術より、仕入れのコネクションが大事なんです。
それなりに名前がある鮨屋は、密漁も含めた独自のコネを持っているため、他にはないネタを提供することができ、結果、他店との差異につながります。
その上、ネタが素晴らしいと、そのまま客に提供できて評価されるんですよ!
勿論、魚に相当詳しくなければ、ネタの良し悪しの判断も仲卸からの提供も受けられませんので、握りと同等に魚を勉強しなければなりません。
このコネクションを築ければ、この時代、どこの国でも輸出してくれますので、世界中の名店で働くことができるでしょう。
鮨屋で大切なスキルは、実は仕入れ(のためのコネと人間性)なのです。


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高城さん 質問です。
50歳を過ぎてます。
今後海外でも仕事として通用する”技術”をこれから身に着けるとしたら何が良いと思われますか?(英語は継続して勉強中です)
よろしくお願いします。

【 A 】
もし、僕が同じ立場だったら、「握らない鮨」の技術を目指します
最近、評価の高い鮨屋に出向くと、王道とは違い、熟成鮨や小鉢が続々と出てくる店が増えています。
しかし、どの店も必ず、握りが出てくるのです。
もう時代は、握りや巻きを超えた、新次元の鮨屋を世界中が待っているように思っていますので、最初から最後まで一切握らない鮨屋の”技術”を身に着けるでしょう。


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高城さんのオススメの東京のお寿司屋さんを教えてください!
お寿司が好きでお金を貯めてはお寿司を食べに行っています。
昨年一番美味しかったお寿司が小倉の天寿司と札幌の金寿司です。
両方高城さんオススメのお寿司屋さんでした。
高城さんに聞けば美味しいお寿司屋さんの可能性が非常に高いと考えております!

【 A 】
美味しい寿司屋の秘密は、その店が「独自の仕入れルート」を持っているかどうかが味を大きく左右します。
地方なら、その地の腕の良い漁師と良い関係があり、時にはグレーな密漁も含みます。
その点、東京は仕入れの大半が築地ですので、仲卸との関係で味が決まる街なんです。
例えば、その日にまともなマグロが市場に一本しかなかったら(実は、よくある話です)、そのマグロがどの店に行くか、仲卸の胸先三寸となるのです。
この良いマグロは、必ずしも有名店に行くとは限りません。
なぜなら有名店に来る客は、すでに「美味いに決まってる」と思い込んで来る客が大半だからで、値段と味のバランスをちゃんと見比べる人がいないのです。
そこで、僕が本当に東京で本当に美味しい寿司を食べたいと思ったら、仲卸に「今日はどこに良いネタをまわしたか」を、聞いてから出かけます。
教えたもらったその店は、長年営んでいる老舗のこともあれば、30代の若者が開店したばかりの店のこともあるので、決まった回答はありません。
もし、東京で美味しい寿司を食べたいと本気でお考えなら、築地に通うといいでしょう。
情報に左右されない、本当に美味しい魚の行方がわかります。
まずは、築地市場のカレンダーを頭にいれること。
水曜休みにご注意ください。
ちなみに、あの有機的な築地コミュニティが、物理的には豊洲に移れても、機能が移れるとは思えません。
東京で食べる美味しい寿司は、いまのうちですよ!


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先日、それなりに有名な鮨屋に行きましたが、金額と内容が見合うとは思えませんでした。
値段の付け方もよくわかりません。
高城さんがご存知の鮨屋の秘密があれば教えてください。

【 A 】
僕が知る鮨屋の秘密は、ふたつあります。
ひとつめは、密猟です。
店主は特定の漁師と良い関係にあり、時にはグレーな密漁(偶然釣れた、網にかかってしまった、と言います)によって他にはない味を提供します。
もうひとつは、仲卸との関係です。
例えば、その日にまともなマグロが市場に一本しかなかったら(実は、よくある話です)、そのマグロがどの店に行くのか、仲卸の胸先三寸となるのです。
つまり、鮨屋とは人間関係の上に成り立つ商売なんです。
例えば、仲卸が預かる良いマグロは、必ずしも有名店に行くとは限りません。
なぜなら有名店に来る客は、すでに「美味いに決まってる」と思い込んで来る客が大半だからで、値段と味のバランスをちゃんと見比べる人がほとんどいないのです。
おそらく出向いたのは、この手の鮨屋だったのではないでしょうか
ちなみに、有名店ほどシャリに砂糖を混ぜて酒を飲ませますので、要注意です。
本当の名店は、「人間関係の上に成り立つ商売」ゆえ客層を見ればわかりますので、「星」ではなく客層を見ましょう(仲卸も客層を見ていますので)。


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9月に東京へいきます。

本場の江戸前寿司を堪能したいと考えていますが、高城さんのおすすめを数店舗教えていただけないでしょうか。
食べ比べをして、店舗ごとの違いを経験したいと思います。
よろしくお願いします。

【 A 】
僕は美味しいお肉やお魚を食べたい場合、「店舗」で選んでおりせん。
例えば、まぐろの閑散期、市場には1日1匹しか良いマグロがない時があります。
ところがこの良いマグロは、いわゆる銀座などにある星付きの有名店舗には行かず、浅草などの一般的には名が知られていない老舗に行くのです。
その理由は、有名店舗に来店する客は情報を消化しにくる酒飲みばかりだからなんです!(と、仲卸の弁)。
その上、店によっては一見客に良いネタを提供しません。
このような状況で「食べ比べをして、店舗ごとの違いを経験」するのは大変難しい。
かくありまして、仲卸にその日の状況を聞いて、指定された店に行くのが僕の寿司の食べ方です。
また、肉も同じような感じで、卸元から指定された店によく出向きます。
ニベもない返答ですみませんが、事実です。


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毎週、生きる喜びをありがとうございます!
高城さんのメルマガを読める金曜日までどう過ごすかは、私の時間感覚における、一区切りのひとつになっています。
日本や世界に、オーダーメイドの料理、遺伝子に合った料理などを提供されるお店はあるのでしょうか?
この方だと感じる人物は誰で、どこにいて何をしてるのか、最善の学び方は何だろうかなどと考えています。
教えをこいたいからです…
予防にもなり、美食でもある料理を作れるようになりたいのですが、どこへ進んだらいいかわからない現在です。
ご助言いただけましたら幸いです。

【 A 】
同様のご質問を相当数頂戴していることもございまして、来年、「オーダーメイドの料理、遺伝子に合った料理などを提供」するイベントを開催予定です。
いままで健康的な食事といえば、オーガニックの野菜をふんだんに使った料理などが一般的でしたが、たんぱく質が足りない方やヒスタミン障害がある方に、「オーガニックの野菜をふんだんに使った料理」は、逆効果で健康を害してしまいます。
「予防にもなり、美食でもある料理を作れる」「この方だと感じる人物」をお招きし、「オーダーメイドの料理、遺伝子に合った料理などを提供」する予定です。
どうか、ご期待くださいませ(少人数になると思いますが)。

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